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2017/07/09

  • 日曜日, 7月 09, 2017
  • 投稿者:sue
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この春から借り物で自転車を始めた船山君。まだ、最高でも30~40km程度のライドしか経験していない。秋のサザンセト・ロングライドへ向け、まずは100kmのライドにチャレンジしたいということから、この日、須佐へ向かう。
6月18日に船山君の購入した自転車が納品され、まだ三週間。自転車購入時には、思い切ってオークリーのサングラスも買った。そして、この日は新調したジャージに身を包み、意気揚々と100kmライドへ出発した。
この日集まったのは、三戸ちゃんと船山君と俺の三人。朝から昼過ぎまで清掃ボランティアをこなし、その後の出発となった。
梅雨時とはいえ天気は良く暑くもあるが、まだ灼熱とまではいかず気持ちのよさも残る。時折吹く涼しい風が清々しく心地よい。とても楽しいライドだった。まだこの時は。
途中、若干の休憩もかねて、むつみにある臨済宗の雲林寺に寄った。猫寺として有名な境内には猫の置物だらけであり、三戸ちゃんも船山君もとても楽しそうだった。まだこの時は。

途中、ヒルクライム狂の三戸ちゃんが、須佐に着いたら高山に登ろうと言い始めた。船山君も浅い思考の中で元気よく同意した。高山の標高は533m。若者には付いて行けない俺はその間、須佐駅で待つことにした。
二人が高山へ向かい、俺は一人須佐駅に向かう。須佐駅の日陰に腰を下ろすと、涼しく心地よい風が吹き抜ける。高山へ向かった二人は、おそらく一時間程度で戻ってくるだろう。その間は昼寝でもしようと思い、大の字になって目を閉じた。
眠りに落ちてすぐ、すぐ近くで車のエンジン音がした。そして「大丈夫ですか?」と語り掛けてきた。熱中症にでもなって倒れているのではないかと心配したそうだ。折角眠りについたところだったのに起こしやがってとも思ったが、その親切心を仇で返すわけにもいかない。「ありがとうございます。全く問題ないですよ。ご心配をおかけしました。」とお礼を言い、今度は座って眠ることにした。
すると、眠りに落ちようかとした時、「大丈夫かね?」とおじさんが話しかけてきた。「全く問題ないですよ。連れを待っているんです。ご心配・・・・・・・・・。」
眠ることは諦めた。須佐の住民はとても親切な方々だ。
しかし、待ち続けてもう一時間を経過している。もう戻ってきてもおかしくはない。
そして、とうとう二時間を経過し、もう周りも薄暗くなりかけたころ、ようやく二人は戻ってきた。
事情を聴いてみると、一つは高山の斜度が予想以上にきつく、登ること自体に時間を要したとのことである。だが、頂上からの眺めは素晴らしかったと。

そしてもう一つは、下山中に船山君が派手にコケてしまったそうだ。
その話を聞き、直ぐに体の状態を確認したが、幸いにかすり傷程度で頭や骨は問題なさそうだ。であれば安心である。
次に、三週間前に買ったばかりの自転車の状況を聞いてみると、右のシフターが完全に死んでしまい、リヤディレイラーやフレームにも小傷が入っている。新調したウェアー上下、アームカバーやタイツにも穴は空き、重ねて腰のポケットに入れていたオークリーも壊れていた。全て買って間もない物ばかりであり、本人の胸中を推し量り、神妙な面持ちを維持しながら「大丈夫だ。気にするな。」といった趣旨の言葉を掛けたが、内心では大爆笑だ。これほど面白いネタはない!
本人は、体に傷を負い、一度にあらゆる買って間もない物が壊れてしまい、精神的なショックは小さくないだろう。だが俺は面白い!こんなに面白い事柄を提供してくれる船山君に感謝である。

日も暮れ始めた、俺はここまで遅くなることを予想していなかったので、ライトを持って来ていない。三戸ちゃんと船山君のライトに頼るしかない。しかし、船山君のライトもすぐにバッテリーが切れたため、最終的には萩までの40kmの道のりを三戸ちゃんの一つのライトで帰らなければいけない。
早速、須佐からの旧道の山道を走るが、闇鍋的な走行である。三戸ちゃんが後ろから照らしてくれているのだが、自分の体の影で路面が見えない。この先が右に曲がっているのか左に曲がっているのか、道幅はどこまであるのか、路上に落下物はないかなどなど、確認できない要素が多すぎる。そんな状況なので、生まれて初めて、フクロウを轢きそうになった。
この日、船山君は初の100kmライドである。途中標高533mの斜度のきついヒルクライムもこなした。そのため、彼の足は限界に近付いており、腿や脹脛が攣り始めた。途中、何度か停まっては、攣った足や肩の筋肉を伸ばした。
船山君の状況は、体に傷を負い、筋肉の限界を迎え、そして心には大きなショックを感じ、日も暮れライトも十分ではない。そして萩まではまだ距離がある。その状況から俺は船山君に「迎えを呼ぶか?」と問いかけた。すると船山君はこの状況下において「俺は100km走りたいんです!」と言う。
まだ船山君の心は折れていなかった。たとえ状況がどうであれ、気持ちさえあれば何でもできる。もうスピードを出すことはできないだろうが、その強い気持ちには応えなければいけない。三人で船山君のペースに従い、萩へ向かってペダルを回した。

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